講座設計・ターゲット・提供方法・販売導線・価格設計について、約40分の会話を、当日参加していないメンバーにも流れが伝わるように整理しました。
現段階で考えている「幅広いお教室の先生に向けて、3か月間で一人ひとりに合わせたAI活用を教える講座」は、売ることも、提供することも難易度が高いという指摘がありました。
講師からは、最初から講座として大きくまとめるよりも、まずは個別ヒアリングと個別提案を中心に、小さく実績を作る方が現実的ではないか、という提案がありました。
そのうえで、複数のお客様に共通して必要だった内容が見えてきた段階で、共通部分を講座・教材・テンプレートにしていく、という順番がよいのではないか、という話になりました。
チーム側では、「AIでできることを広く見せたうえで、参加者一人ひとりの仕事や困りごとをヒアリングし、その人に必要なAI活用を提案する」という構想を考えていました。
たとえば、ある人にはLP制作、別の人にはLINE配信、また別の人には教材制作やコミュニティサイト構築など、その人の事業に合わせてAIを導入していくイメージです。
ただし、ここで懸念として挙がっていたのが、次のような点でした。
講師からは、今回考えている形は、一般的な講座よりも個別コンサルや受託型サービスに近いと指摘されました。
一般的な講座は、参加者全員に共通して必要な知識・教材・手順を用意し、基本的には同じ内容を提供します。参加者ごとに進む速度が違うことはあっても、提供物そのものは大きく変わりません。
一方で、今回の構想では、参加者によって「作るもの」「必要な支援」「かかる時間」が違います。
たとえば、必要な制作物が5つある人と、3つで十分な人では、サポート量も工数も異なります。その違いを吸収しようとすると、講座の中で実質的に「公開個別コンサル」を何人分も行うことになり、人数が増えるほど提供が難しくなります。
講師から繰り返し確認されたのが、次の点です。
現時点では「AIでいろいろできます」「あなたに合うものを提案します」という状態で、対象者から見ると、受講後の未来を想像しにくくなっています。
未来が見えないと、「それなら買ってみよう」と判断しづらく、価格の妥当性も伝えにくくなります。
過去のLP制作企画が伝わりやすかったのは、対象とゴールがかなり明確だったからです。
これらが明確であれば、参加者も判断しやすく、提供側も内容を整えやすくなります。
講師から最も強く提案されたのは、最初から3か月講座として一律販売するのではなく、まずは個別相談・個別提案・個別サポートとして始める方法です。
個別相談について、「ヒアリングしたら必ず何かを売らなければいけないのではないか」という戸惑いも出ていました。
講師からは、個別相談は相手が欲しいものと、自分たちが提供できるものが合うかを確認する場だと説明されました。
逆に、相手が求めているものと提供できるものが一致した場合は、「それなら私たちでできます」と自然に提案できます。
この一致を確認せず、誰にでも同じ商品をすすめようとすると、「売り込まれた」と感じられやすくなります。
お教室の先生を対象にする場合、一般的な起業家向けサービスとは違う難しさがある、という話も出ました。
会話の中では、次のような傾向が挙げられています。
そのため、「何をしたいですか?」とだけ聞いても、答えが出てこない可能性があります。
提供側が事例を見せたり、具体例を出したりしながら、相手の中にある希望を少しずつ引き出す必要があります。
チーム側はAIやツールに詳しく、普段から専門用語を使っています。しかし、初心者にそのまま伝えると、理解する前に難しさを感じさせてしまう可能性があります。
たとえば「GPT」「エージェント」「スプレッドシート」などの言葉から入るのではなく、
というように、相手の仕事や生活に置き換えて伝える必要があります。
現時点では、チーム側が「こういうものが必要なのではないか」と考えている段階で、実際のお客様のニーズが十分に確認できていません。
そのため、講師からは何度も「聞くしかない」という言葉が出ていました。
既存のLINE登録者、過去のお客様、LP制作企画に参加した方など、関係性がある人へ小さく聞いていく方法が提案されました。
質問する際も、単に「AIに興味がありますか?」だけではなく、具体的な事例を提示した方がイメージしてもらいやすくなります。
会話の中では、AI初心者のお客様を想定したロールプレイも行われました。
初心者の方は、最初から明確な要望を持っているとは限りません。
「AIが流行っているので気になる」
「置いていかれたくない」
「何か作れるらしいけど、自分に何ができるか分からない」
「自分の商品を紹介するLPを作りたい」
「外注すると修正依頼が大変なので、自分で少し変更できるようにしたい」
「おしゃれだけれど、ギラギラしすぎない世界観にしたい」
このように、最初は曖昧でも、丁寧に質問すると本当の希望が見えてきます。
カスタマイズ型の場合、参加者ごとに提供内容が異なるため、価格を一律にするのは難しくなります。
講師からは、システム構築や受託制作では、基本的に必要工数を見積もって価格を出すという話がありました。
これらを積み上げて見積もります。
ただし、初めて提供するサービスでは、実際にどれほど時間がかかるか分からないため、最初は赤字になることもあります。
また、AIを使って作業時間が短縮されたからといって、単純に時間分だけ価格を下げる必要はありません。
短時間で高品質なものを作れるのは、これまで身につけてきた知識・技術・学習コスト・経験があるからです。価格は時給だけではなく、スキルや価値も含めて考える必要があります。
講師からは、「講座を絶対にやめるべき」という話ではなく、現状のままでは販売と提供の両方が難しいという指摘でした。
講座として行う場合には、次のいずれかが必要になります。
初期は少人数・選考制で手厚く提供し、良いお客様の声や事例を作る方法も提案されました。
会話の中では、チームメンバーはすでに日常の仕事で「右腕」のような役割をしている、という話も出ました。
つまり、相手の話を聞き、状況を整理し、必要なものを選び、分かりやすい形にして渡す力は、すでに持っています。
ただし、自分たちにとって当たり前になっている知識を、初心者にも理解できる言葉まで細かく分解する必要があります。
今回のフィードバックでは、「今の企画が悪い」というより、講座として形にする前に、お客様のニーズと提供工数を確認する段階が必要だということが大きなポイントでした。
チームが考えている「一人ひとりに合ったAI活用を届けたい」という方向性自体は強みです。
ただし、その個別性が高いからこそ、最初は一律講座にせず、個別に向き合いながら実績と共通項を見つける方が、販売面でも提供面でも無理が少なくなります。
まずは「誰に、何を、どこまで届けるのか」を小さく試し、そこから講座の形を見つけていく、というのが今回の講師からの主な提案でした。